八海山登拝

 

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 夏休みを利用して、新潟の八海山に登りました。

五日町駅近辺から見上げる八海山、鋸の歯状の八ツ峰のそれぞれの峰の幅が違うことがわかります
特に左から三つ目の峰が幅広いことに注目

 4−5年前に夏峰登拝で挑戦したのですが、あいにくの天候で最後の八ツ峰を登れてなかったので、今回は八ツ峰踏破を目標に子どもたち(中3と小5)を連れて挑戦しました。

八海山ロープウェイに搭乗! 平日のためか空いてます

 ロープウェイに乗ってまずは4合目へ。そこからしばらくはなだらかな登りですが、女人堂の手前から梯子が出てきたりして急登になります(後で見る八ツ峰の鎖や梯子に比べればなんてことはないものですが…)。

女人堂下から梯子が出てきます。まだまだ序の口…

 女人堂では下界の展望が広がり、一息つけます。また女人堂の上に1箇所水場があり、そこで水を補給できます。

女人堂の上にある水場

 女人堂から300upで千本檜小屋に到着、ここから先が八ツ峰です。千本檜小屋で昼ごはんを食べたのち、子どもたちは荷物を置いて、目の前にそびえる巨大な岩峰群の八ツ峰へ向かいます。

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千本檜小屋から八ツ峰へ出発。この辺からは、まだその大変さがよくわかりません…

 

 最初の鎖は、一番手前に見える岩峰を一旦巻いた後、一つ目と二つ目の岩の間から登る形で鎖が懸けられています。木のトンネルの中を登って稜線に出ると道が左右に分かれており、左手に行くと1つ目の岩峰の地蔵岳に到着します。意外に手こらずに登れた印象ではありますが、この先が大変でした。。。

八ツ峰稜線に向けた登り

1峰目、地蔵岳山頂から千本檜小屋と魚沼平野の展望

 分岐まで戻って二つ目の峰である不動岳へ。不動岳にも比較的すぐに着いたのですが、次の七曜岳にはなかなか着きません。

2峰目、不動岳。八ツ峰認定のあるピークには、このような石の標識があります

 稜線の上をいくつもの鎖を伝って岩峰を登ったり降ったりするのですが、3つ目のピークどれだろうと思いながら登ってもなかなか山頂にあるべき祠や「七曜岳」という標識がありません。全部には標識や祠がないのかもねーと話しながら登っていくと、記憶が曖昧ですが、3つ目か4つ目のピークでようやく「七曜岳」の標識を見つけて少々愕然とすることに

八ツ峰3峰目、七曜岳。2峰目からここまでが長かった。背中に疲労が見える…?

 千本檜小屋のコースタイムでは片道60分とありましたが、ここまでですでに40分。。。子連れとはいえ八海山以外でも鎖場はたくさん行って慣れている子供達なのですが、思った以上に時間かかる感じです。

眼下は1000m以上の絶壁の上を、鎖を頼りに通っていく

 ちなみに八ツ峰の鎖場は、数が多いだけでなくかけられている場所が眼下が1000mも下まで切れ落ちた見晴らしの良い場所に懸かっているのが特徴で、途中で私が子供たちを鼓舞するために「こんな見晴らしも良くてたくさん鎖場を楽しめて、ここは鎖場天国だ!」

と話すと中3の長男が

「天空の地獄、略して天獄。。」と返してきました。普段は登山で鎖場が好きな子供たちも、だいぶうんざりしてきたようです。

狭い稜線上を無限とも思える鎖で辿れる鎖天国!

 小休止中に「下から見たときに岩の峰も幅が広いのや狭いのがあったから、不動岳は幅の広い峰だったんだよ」と話して子供たちを鼓舞しつつ4峰目の白川岳へ。しかし次の白川岳もなかなか標識が現れません。。。ただ、ここはどうも4峰目は通らず5峰目の釈迦岳に白川岳という標識が設置されているようです。

5峰目の白川岳から6峰目の摩利支天岳を望む

 3つほどイモピークを超えてようやく立派な標識のある白川岳に到着。すでに60分越えて80分が経っていました。ちなみに白河岳を降りると後半の八ツ峰に行かずに降りれる分岐点があり、ここで戻ることもできましたが、意外にも子供たちも全部行くとのことでさらに先へ(行き残してもう一度来るくらいなら…という気持ちだったようですが)。

八ツ峰途中でのエスケープルートの分岐。でもコンプリート目指して前進!

6峰目・摩利支天岳。ここまで来れば後少し!

 分岐点から見上げる6峰目の摩利支天岳はまたすごいそそり立ちっぷりですが、黙々と鎖天国を楽しみます。摩利支天岳からはまたすごい尖った7峰目の剣ヶ峰が見えるのですが、剣ヶ峰へと登る道はなく次が最後の8峰目の大日岳でした。

8峰目・大日岳への最後の登りは梯子と鎖のmix

 が、その大日岳に登るルートが絶壁なので、はしご&鎖場というこれまでの集大成的な岩場になっています。ただ垂直部分がはしごなので、はしごと鎖場の繋ぎの部分を慎重に進めばさほど難しくはありません。大日岳を登り切ると、最後の峰らしく大きめの祠と御神像と鏡、そして「八海山大神」と書かれてた標識がありました。ここまでで100分ほど。。。

八ツ峰8峰目・大日岳。山頂には大きな祠と御神像があります

 長めの休憩を取ってから降り始めますが、当たり前ながら下りにも鎖場がありまして、実はこの大日岳の下りの鎖場が八ツ峰では一番難易度が高いかもしれません。下りは先の方ほど傾斜が着いていると先が見えないし、子供だと足場が届かないこともあるので、まだ身長が140cmほどの次男坊は、上から下から足を置く場所を教えながらクリア。さらに大日岳は八つ峰の最高峰ということもあって下りの鎖の数も4−5個あるので、大日岳について終わったと思ってると精神的にはダメージを受けるところです。

大日岳からの下り鎖場、ここは鎖も長く足場が見えにくい最後の難所

 ようやく降り切って、帰りは迂回路で帰れる、と思って迂回路を見ると、出だしがまた鎖場…。考えあてみれば当たり前ですが、岩場の迂回も決して平坦ではなく、さらに精神的にダメージを受けるところ。子供たちからも

「迂回路もこんなに鎖場だらけなんて聞いてない!」との不満が出ますが、

「迂回路に鎖場がないとは、言ってない…」と返すのがやっとでした。

 とはいえ八ツ峰稜線上の踏破に約2時間かかったことに比べると、歩いてみれば30分程で千本檜小屋に到着。

八ツ峰迂回路も梯子、鎖の連続。。。

 下山後、子供たちも「もう2度と八海山はいい」と話してましたが、その後別の山に登ると、「八海山に比べたら全然楽」という話しながらサクサクのぼるので、ある意味子供達にとっては自信になった山行だったのではないかと思います。笑